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4月より定番のブレンド５品とブラジル、コロンビアを¥30/100g値上げさせていただきました。

通常、スペシャルティコーヒーは品質と生産コストをベースに生産者から価格が提示されますが、国際相場高騰は、スペシャルティコーヒーの価格にも影響が出るレベルに達しています。

ブレンドはここ10年ほどなんとか価格据え置きで販売しておりましたが、今回はやむを得ず価格改定を行いました。
他のシングルオリジンに関しましては、まだ急激な値上がりにはなっておらず、今のところ据え置きで対応します。が、今後の状況によっては値上げせざる得ない商品も出てくるかもしれません。

不安定な世界情勢が続き、生活に関するものがほぼ値上がりしており、皆様のご負担も増えているかと思いますが、何卒ご了承ください。
これからも引き続き、皆様のより良いコーヒーライフの為に良いコーヒーを提供して参ります。

補足ですが、相場高騰原因としましては、下記の要因が挙げられます。

①コンテナ不足
世界の新規製造コンテナの98％は中国で行われていますが、2019年の米中貿易摩擦による荷動きの低下が懸念され、コンテナ生産量が前年の40％減と縮小傾向にありました。コロナ禍が始まった2020年もまた前年の25％減となっています。さらに、コロナ禍によって港湾荷役作業が停滞（コンテナが港に留め置かれる期間が長期化）、先にコロナ禍を脱した中国から欧米向けの輸出が増加し、ますます欧米の港湾でのコンテナ処理が追いつかなくなりました。
ブラジルをはじめとするコーヒー生産国でもコンテナ不足は深刻で、輸出の遅れにより、入荷の遅れが深刻化しています。
また、世界のハブ港での入船や積み替え作業にも通常より数週間多く時間がかかること、稼働するコンテナが少ないことからコンテナ船の減便もあり、輸出が遅れ、さらに出港から入港までのリードタイムもこれまでにないレベルで遅延が常態化しています。消費国のコーヒー豆入荷が遅れ、在庫不足がコーヒー相場上昇の一因となっています。

②ブラジルの干ばつ
ブラジルでは2021年年初より平年よりも降雨の少ない状態が続いておりました。これは2021年（5-8月）の収穫には大きな影響はありませんでしたが、乾燥しすぎたコーヒーの木は、結実が良くないことから、2022年の生産量に一定の影響（減産）があるとみられています。

③ブラジルの降霜
2021年7月にブラジルで大規模な降霜が発生しました。コーヒーの木は霜に弱く、枯れてしまいます。2021年産の収穫には影響がありませんでしたが、これによって2022年のアラビカ生産量は500万袋減ったといわれています。枯れてしまったコーヒーの木は植えなおさないといけないため、（コーヒーの木は植えてから2-3年は実をつけない）降霜による減産は今後数年続きます。
※ブラジルは世界第1位のアラビカコーヒー生産国です。（直近過去5年の世界のアラビカ年間生産量8800万～1億0500万の40％～50％弱はブラジルで生産されています）2022年のブラジルコーヒー生産量は②と③の要因によって、最大1000万袋減るとも言われており、これは世界のアラビカの年間生産量の10％程度に相当します。（出典USDA June 2021）

④中米の多雨
一方、中米では、今年の4月以降、例年よりも雨が多く、この天候不順により、特に中米最大の生産国ホンジュラス（世界3-4位のアラビカ生産国）では、大幅な減産が予想されています。減産により、現地での買い付け競争は激しくなっており、コマーシャルコーヒーも相場の上昇以上に高値での買い付けが行われています。コロンビア（世界2位のアラビカ生産国）も同様に多雨の影響で減産と言われています。

⑤エチオピア内戦
民族対立に始まったエチオピア国内の政府対反政府組織の戦闘により、首都アジスアベバと輸出港ジプチを結ぶ幹線道路が封鎖される恐れがあります。エチオピアは社会主義国で、また治安の悪化から各国の大使館が避難したため、正確な情報入手は困難です。エチオピアは世界3-4位のアラビカ生産国です。

⑥円安
ドル円為替は、2020年12月と2021年12月では、10％ほど円安となっております。
現在はさらに円安が進んでおり、不安材料のひとつですね。

世界の平和と安定を祈る毎日です。
コーヒー飲んでる場合じゃないなんて気分にもなる時もありますが、その１杯が遠い国の誰かに繋がっているんですよね。
少しだけでも、そういう繋がりを想像してコーヒーを飲んでみるのも素敵なコーヒータイムになると思いますよ。
　
MAKE COFFEE NOT WAR!